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日高 昭秀
Proceedings of 2021 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2021) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2021/10
福島事故時に放出されたType Aガラス質Cs含有微粒子の生成機構として、3号機の水素爆発時に非常用ガス処理系のHEPAフィルタ材(グラスファイバ: GF)が溶融・微粒化した可能性を指摘した。本検討では、EPMAを用いてType Aを覆うSiOとGFの構成元素を調べた。その結果、両者の元素は、炉内で生成してHEPAフィルタに運ばれた微粒子中に含まれていたと考えられるCs, Fe, Snを除き、ほぼ一致していた。また、高真空下でGFにEPMAの電子線を照射すると、数ミクロンの球形粒子が容易に生成した。これらはType Aが水素爆発の火炎で生成したことを強く示唆している。さらに、水素爆発直後に重力ダンパが閉じて、ダンパ前が亜真空、ダンパ後が大気圧となって粒子表面温度やSiO表面張力に差があったことが球形と非球形の微粒子を生成させた可能性を示し、Type Aの生成機構を詳細化した。
福山 博之*; 東 英生*; 山野 秀将
Nuclear Technology, 205(9), p.1154 - 1163, 2019/09
被引用回数:33 パーセンタイル:97.42(Nuclear Science & Technology)316Lステンレス鋼溶融物(SS316L)及び5mass%BC含有SS316Lの密度,表面張力,輻射率,熱容量及び熱伝導率を測定するために、静磁場印加電磁浮遊法を用いた。5mass%BCをSS316Lに加えることで、液相温度,密度,輻射率及び熱伝導率において、SS316Lの液相温度で、それぞれ111K, 6%, 19%, 6%減少した。熱容量は、この追加により5%まで増加した。表面張力に関して、5mass%BCの追加による影響は明確には認められなかったが、SS316Lに溶解した硫黄により表面張力が大幅に減少した。
丸山 敏毅; 巽 敏隆*; Voskresensky, D. N.*; 谷川 知憲*; 遠藤 友樹*; 千葉 敏
Proceedings of Science (Internet), 22, p.024_1 - 024_10, 2006/09
超新星や中性子星で存在する、低密度原子核物質や高密度での中間子凝縮物質において出現する「パスタ」構造について研究する。われわれの手法は相対論的平均場とThomas Fermi近似をとりいれた密度氾関数法による数値計算で、特に、クーロンポテンシャルと荷電粒子密度分布を無撞着な形で含んでいる。これを用いて低密度原子核物質や高密度でのK中間子凝縮物質での非一様なパスタ構造を計算し、クーロン力と表面張力がこの構造にどのように影響しているかを調べる。
近藤 浩夫*; 藤里 敦史*; 山岡 信夫*; 井上 正二*; 宮本 斉児*; 飯田 敏行*; 中村 博雄; 井田 瑞穂*; 松下 出*; 室賀 健夫*; et al.
Fusion Engineering and Design, 75-79, p.865 - 869, 2005/11
被引用回数:21 パーセンタイル:78.97(Nuclear Science & Technology)高速リチウム流の自由表面挙動を解明するため、大阪大学リチウムループにてIFMIFの約1/2.5のサイズの絞りノズルを用いて流速2.514.0m/sの水平流れを生成し、CCDカメラと高速ビデオカメラにて自由表面を記録した。通常、実験は0.15MPaのAr雰囲気で実施され、ノズル出口付近では、流速57m/sで波長12mmの2次元波が現れ、流速の増加とともに短波長となった。このときのリチウム流表面の輝度の時間変化の主たる周波数成分は20003000Hzであった。今回リチウム表面に現れた2次元波は水実験で報告されたものに似ていたが、波長は約1/2であった。さらに、本研究ではリチウムと水の表面張力や密度の違いによる表面波挙動への影響を理論に基づき論じ、IFMIFターゲットでの表面波挙動と照射領域への影響を予測した。
越塚 誠一*; 向原 民*; 岡野 靖; 飯田 将雄*; 山口 彰
JNC TY9400 2000-012, 91 Pages, 2000/03
液体ナトリウムの漏洩燃焼挙動の解析には、ナトリウム液滴やナトリウムプールの燃焼、床に落下したナトリウムの広がり、燃焼生成物の堆積など、様々な現象を複合して解析する必要がある。特に、床ライナーの温度分布の評価には、落下したナトリウムがどのように広がるかが重要である。核燃料サイクル開発機構では、こうした複雑な液体ナトリウム漏洩燃焼挙動解析のため、粒子法による計算コードを開発している。粒子による熱流動解析手法は東京大学において本研究者らによって開発されたもので、従来の差分法などと比較して、流体の分裂・合体や堆積・凝固を容易に扱うことが可能である。本研究では、ナトリウムの凝固や燃焼生成物の堆積挙動を解析するため、固相の粒子計算モデルの開発、これを利用した凝固・堆積の粒子計算モデルの開発、表面張力の粒子計算モデルの開発をおこなった。固相の解析のため、ヤング率とポアッソン比で記述される弾性体の運動を、粒子間相互作用で計算するモデルを新たに開発した。この方法では、従来の有限要素法での要素分割の必要がないので、弾性体の大変形のみならず、破壊なども容易に解析できる。特に粒子に回転の自由度を持たせたことで、角運動量の保存性が得られた。弾性体に正弦波状の変位を与え本計算モデルを適用したところ、応力分布や圧力分布は解析解と良く一致した。凝固を伴う熱流動解析法として、熱流動をこれまでの粒子法(MPS法)で、凝固した後の固相を弾性体として解析するモデルを開発した。初期に幅10cm高さ20cmの2次元矩形状液体ナトリウムの、厚さ1cm長さ1mのステンレス板上での広がり挙動を、本手法を用いて計算した。仮にナトリウムおよびステンレスの熱伝導率や粘性を実際よりも大きな値を用いると、先端が凝固することにより、ナトリウムの広がりが抑制されるという結果が得られた。なお、本計算モデルは燃焼生成物の堆積挙動にも適用できる。表面張力の効果を取り入れるため、その粒子計算モデルを開発した。液面形状を描かずに粒子数密度から曲率など必要な微分幾何の諸量を計算するアルゴリズムとし、流体が分裂や合体をする場合にも適用できるようにした。エタノール液滴の振動の計算をおこない、従来のVOF法による結果と良い一致を得、モデルが妥当であることを示した。さらに、表面張力が卓越する場合の流体の広がり挙動を解析し、広がった流体が複数の液滴
海老原 健一; 渡辺 正
第12回数値流体力学シンポジウム講演論文集, p.239 - 240, 1998/12
長距離相互作用(rとする)を加えた格子ガスは、一種類の粒子からなる系における相分離をシミュレーションすることができ、生成される相は、その密度によって区別される。このモデルでは、系全体の密度が臨界密度より小さい場合、平衡状態において、低密度相中に1つの円形の高密度相を生成することができる。この高密度相の表面は、rの広がりをもつ局所領域中の密度情報によって見つけることができる。また、密度分布と平均自由行程分布から、得られた表面をはさんで4rの領域を表面の厚さとし、その厚さ分をのぞいた領域を正味の内部領域と外部領域とすることができる。今回は、正味の内部、外部領域の圧力と表面の位置を用い、さらに、格子空間であることを考慮して、Laplaceの式から表面張力を計算し、直線状表面において得られた表面張力と比較することによって、表面の厚さ4rの妥当性を見る。
海老原 健一; 渡辺 正; 蕪木 英雄
Int. J.Modern Phys. C, 9(8), p.1417 - 1427, 1998/00
被引用回数:2 パーセンタイル:20.32(Computer Science, Interdisciplinary Applications)流体を多粒子系として表すことができる格子ガス流体は、長距離相互作用を導入することにより、一種粒子で構成される系における相分離をシミュレーションすることが可能となる。このモデルの系において、分離して生じる相は、その粒子数密度によって区別され、系全体の密度を比較的小さくすると、低密度相中に等方的な高密度相が生じる。今回は、この低密度相中の高密度相の表面の厚さについて、表面張力に関するプラスの式と各相中の粒子の平均自由行程の点から議論する。各相において、平均自由行程が一定となる領域を正味の相とし、それ以外の領域を表面の厚さとすると、ラプラスの式から得られる表面張力が、平面の表面上で計算された表面張力と一致することがわかる。
加藤 由紀*; 岡村 誠*; 及川 正行*
Journal of the Physical Society of Japan, 66(9), p.2665 - 2674, 1997/09
被引用回数:2 パーセンタイル:30.21(Physics, Multidisciplinary)2次元的な深水表面張力重力波において、弱非線形近似の下で、基本モードとその4倍高長波モードの変化を記述する包絡線方程式系を3つ導いた。これらの方程式系を使って、周期的な定常進行波の安定性を調べた。その結果、基本モードと4倍高調波モードが同じオーダーであるような定常進行波は、不安定であることがわかった。振幅の3次までの近似では、4倍高調波モードの周辺の波数成分が成長するような変調不安定が見つかった。さらに、振幅の4次までの近似では、4倍高調波共鳴に関係した不安定が見つかった。
加藤 由紀*; 岡村 誠*; 及川 正行*
Journal of the Physical Society of Japan, 66(9), p.2675 - 2681, 1997/09
被引用回数:2 パーセンタイル:30.21(Physics, Multidisciplinary)深水表面張力重力波において、4倍高調波共鳴の近傍で、2次元的で周期的な定常進行波の3次元的不安定性を数値的に調べた。波数平面における不安定領域は、基本モードとその4倍高調波モードが参加する和-相互作用の共鳴曲線の近傍に広がることが確かめられた。擾乱の波数平面においては、異なる種類の不安定領域が重なることはなく、多くの場合、2つの不安定領域がつなぎかわることがわかった。
東 英生*; 福山 博之*; 西 剛史*; 山野 秀将
no journal, ,
シビアアクシデント時では事故初期に制御棒が崩落するため、その崩落進展のメカニズムをシミュレートするためには溶融した制御棒材及びその被覆材料の熱物性値が必要となってくる。本研究では、電磁浮遊による液滴振動法を利用し、制御材の被覆材料であるSUS316の溶融状態の表面張力測定を行った。
東 英生*; 福山 博之*; 山野 秀将
no journal, ,
シビアアクシデント時では事故初期に制御棒が崩落するため、その崩落進展のメカニズムをシミュレートするためには溶融した制御棒材及びその被覆材料の熱物性値が必要となってくる。本研究では、電磁浮遊装置を用いて、制御材の被覆材料であるステンレス鋼(SUS316)に制御棒材であるBCが10mass%混合した融体の密度および表面張力の測定を試みた。
福山 博之*; 東 英生*; 山野 秀将
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故における制御棒材(炭化ホウ素: BC)と原子炉構造材(ステンレス鋼: SUS316L (SS))の共晶反応挙動を模擬するのに必要な熱物性モデル構築のため、超高温熱物性計測システム(PROSPECT)により、系統的にBC-SS系融体の熱物性計測を行っている。平成30年度は10mass%BC-SS系融体の密度および表面張力の測定を行った結果について報告する。